漢方治療を希望される方へ
漢方治療を希望される方は、あらかじめ漢方の問診票を印刷して記入して持参して頂けると、待ち時間が節約できます。土曜日(特に午前中)は十分に問診する時間がとれない場合が多いので、可能なら平日の受診をお勧めします。
皮膚疾患の漢方(中医学)
当院では、中医学の考え方に基づいて、漢方のエキス剤を用いた保険診療を行っています。身体の内部の問題によって皮膚症状が生じている場合には、ただステロイド軟膏などを塗って症状を無理やり抑え込んでも、塗るのを止めると再発します。そのような場合、漢方薬で身体全体の調和を回復すると皮膚症状が改善することがよくあります。
漢方治療は、身体がバランスを取り戻す手助けをします。
現代医学のように、強制的に問題を解消しようとするものではなく、身体が本来持っている自然治癒力を後押ししようとするものです。
ただ、漢方薬を飲みさえすれば、魔法のようによくなるわけではありません。
食事や生活の習慣を改善するなど、ご自身も治療に積極的に関わる必要があります。
様々な皮膚病に漢方(中医学)が有効ですが、漢方が著効したケースを私が実際に経験したのは、下記の病気です(もちろん効果には個人差があります)。
どんな治療にも限界はありますが、通常の治療でうまく行かない場合には、漢方治療を試みるのも選択肢の1つです。以前飲んだ漢方が効かなかったという方も、再度挑戦する意味はあります。疾患のとらえ方が異なると、それに対する処方も変わってくるからです。漢方薬が効かないのは漢方薬が悪いのではなく、それを使う医者が悪いことがほとんどです。
患者さんに「漢方薬は効きません」と言われると、自分の至らなさを痛感すると同時に、その方が漢方を信頼できなくなってしまうのがとても残念です。本来、漢方薬は症状が正しく捉えられれば、効くべきものには効くのが当たり前のものです。
●漢方の効果が期待できる疾患●
・湿疹・かぶれ・脂漏性皮膚炎・痒疹・アトピー性皮膚炎
・酒さ・赤ら顔
・乾燥肌・皮膚のかゆみ
・にきび
・しもやけ
・乾癬
・掌蹠膿疱症
・じんましん
・円形脱毛症
・スイート病・慢性色素性紫斑・水疱症・ベーチェット病・結節性紅斑
・もろい爪・二枚爪・爪甲剝離症などの爪の問題